2022 NHKマイルカップ レース回顧 + 湘南S軽く

馬場傾向:外伸び傾向。内も使えはするが、最終直線は全体的に外を選択していた。

ペース:12.2-10.5-11.4-11.5-11.8-11.1-11.5-12.3 1.32.3

 

【2020】12.3 - 10.4 - 11.4 - 11.9 - 12.0 - 11.3 - 11.2 - 12.0 1.32.5

【2021】12.2 - 10.2 - 11.3 - 11.6 - 11.6 - 11.4 - 11.4 - 11.9 1.31.6

 

しっかりと序盤から流れて、中盤にそこまで緩むことがなくレースが進んでいった。しかし、最後のラップが少し緩んだ点、仕上げ途上のダノンスコーピオンが勝ち切ったことから、昨年の方がレベルは高かったのかなとは感じた。

 

1着 ダノンスコーピオ

アーリントンカップからの参戦。この馬のプランとして春は休んでといったこともあったため、やはり完成は仕切っている印象はしていなかった。

外枠から発走。非常に操縦性がよさそうで、コーナーもセリフォス締めつつ、外に誰も来ないでノープレッシャーで回ることが出来た。直線にもスムーズに入ることが出来、そのまま勝ち切った形。このように外枠からしっかりと誘導した川田Jの上手さもさることながら、その操縦性の高さにもよさを感じた。ただ、最後の1Fが少し緩んでいることは少しばかり気がかり。

まだ成長の余地はありそうで、夏休養を入れた後が楽しみ。マイルまでなら距離は持つかも(?)、成長次第では秋のG1でも強い競馬を見せてくれると感じた。

 

2着 マテンロウオリオン

NZTからの参戦。仕上がりは上々、力は出し切れる状態。回顧としてこの馬は特筆することはあまりない。ゲートの出遅れはあったが、ノリさんも元から後ろからのレースプランだっただろうし。その中で後ろでしっかりと折り合って後半3Fを33.5の上がり最速は強い競馬をしていたように思える。内が使いづらい馬場であったために届いたといった感じはしており、今回に関しては展開は向いている。その中でダノンスコーピオンを差し切らなかったと考えると、マイルの一線級と戦った時にはどうなるのか、次走に期待。

 

3着 カワキタレブリー

この馬もやっていることはマテンロウオリオンの競馬と同じ。後ろでしっかりと脚を溜めたうえで直線外にしっかりと出して差し脚を伸ばす。展開向き。しかし、マテンロウよりも前にいて、直線では交わされているところからも、強さがあるのかどうかは微妙。ただ、自分の展開に持ち込めばそれなりに走れるみたいなので、自己条件で展開が向く際に軽視は出来なさそう。

 

4着 セリフォス

仕上がりは、次走安田を明言していることからも、仕上がり切ってはおらず、上がり目はまだ感じるような雰囲気。左回りでラチに刺さるような癖を見せていたような馬。

内枠からの発走。今までゲートの出が微妙であったものの、流石は福永といった形で出ることが出来た。しかし人気を背負っている立場であるがゆえにタイセイディバインやダノンスコーピオンに内に閉じ込められることとなり、プレッシャーを受け、中盤のスムーズさを欠いた。また締められたことで外にも出せなくなり、最内の選択。最後の直線でも前述の刺さり癖や外の方が伸びること、併せ馬の形に出来なかったことなどが相まって伸びあぐねてしまった。

次走と絡めると、まだ上澄みがありそうな点や斤量利がある点、内で揉まれる経験をしたことなどを鑑みると決して悲観するような内容ではなかったように感じる。仕上がってくるようなら、決して軽視はできないのではないか。

 

5着 インダストリア

戦前からマイルペースの経験が薄いことが問題になるのではないかと考えていて、その弱点が出てしまった形なのかなって。仕上がりに関しては非常に良かった。

今まで経験してきたレースが中盤が緩んだ中で上がり最速を出すといったレースが多く、今回のような中盤しまったペースのレース経験がなかった。ついていく中でかなり脚を使ってしまっており、最後の直線では脚が溜まりきっていなかった。

次走に関しては非常に取捨は難しい。とりあえず自己条件の3勝クラスはそこまで速い流れにならない限りは勝ち切るとは思うが、OPクラスになるとペースも上がってくるために、そのペースへの対応がカギになってくると感じた。しかし、ここでこの経験を積めたことは非常に大きい。

 

6着・8着 キングエルメス・トウシンマカオ

2頭ともなのだが、残り200m付近で体力的にきつくなり、もたれている。マイルといった距離はおそらくこの2頭には長く、1400mのレースでは巻き返しが期待できる。

 

7着 ジャングロ

この馬は出遅れでいいところはなくなってしまったが、流石に血統的にも、馬体的にも距離は長い。マイルはきつく、スプリント戦線でなら。秋からはおそらくその戦線になっていきそうで、楽しみな1頭。

 

15着 プルパレイ

距離が長いうえによどみないペースの中、外4だと厳しいですよ。デムーロさん。まあやはり距離は長い感じは否めないので、1200~1400mで見直し。後ろで脚を溜めれば差し脚を伸ばせて、H/Sペースの両方の経験もあることから悪い馬ではないと思う。

 

 

【余談】湘南Sについて

メンバーレベルが高く、流石府中マイルといった印象

しっかりと前に出す馬もおり、ハイレベルなレースが見られるとワクワクしていた。

ペース:12.5 - 11.1 - 11.5 - 11.4 - 11.5 - 11.0 - 11.5 - 11.8 

ジャスティンカフェは自分の形を貫いて、最後の直線でしっかりと伸びた。上がり32.9は素晴らしい。フラットな馬場なら重賞でも通用する。

 

ウインシャーロットの作るペースは本当に素晴らしい。このペースで行って残れるウインシャーロットはかなり強い。勝ち抜けも順番待ち。重賞でも牝馬限定ならやれる。

 

ルペルカーリアはやはりワンターン距離短縮があっていた。前走が案外だったけども。この馬は当日のテンションとの闘いもあるので・・・

 

リッケンバッカーは直線途中でごちゃついたのが残念だった。府中マイルでしっかりとペースが流れるようならいい競馬が出来る。しかし、今日かなり作っていた印象もあり、次走の状態にも着目が必要。

 

ノースザワールドは直線に入ってから進路を探すのに手間取ってしまった。最終的に外に出して掲示板。久々のマイルであったことを鑑みても悪くない競馬で、阪神の1600,1800mなら。