2022 天皇賞・春 回顧

2022春天レース回顧です。今回はタイトルホルダーが7馬身差の圧勝でとても強い競馬を見せてくれました。空馬の影響が大きいレースだったと思います。

ペース

12.7 - 11.9 - 11.9 - 12.0 - 12.0 - 11.9 - 12.2 - 12.8 - 13.3 - 12.9 - 12.3 - 12.0 - 11.9 - 11.5 - 11.7 - 13.2

(12.7 - 24.6 - 36.5 - 48.5 - 60.5 - 72.4 - 84.6 - 97.4 - 110.7 - 123.6 - 135.9 - 147.9 - 159.8 - 171.3 - 183.0 - 196.2)

馬場傾向

最内は伸びない。内から少し開けたあたりが伸びる位置。

 

1着 タイトルホルダー

7馬身差といった非常に強い内容で勝ち切ったレース。鞍上の和生がとても上手い。菊花賞と同様のことを行っている。

2021菊花賞 12.5 - 11.1 - 11.5 - 12.1 - 12.8 - 12.6 - 12.8 - 14.3 - 13.1 - 12.6 - 12.4 - 11.7 - 11.5 - 11.4 - 12.2

初めでしっかりとリードを作って、中盤で息を入れて、後半にまた突き放す。空馬の存在がこのペースメークを楽にさせてしまった。中盤で緩めたタイミングで後ろに来た馬がクレッシェンドラブだったために、競り掛けられなかったのも非常に良かった。ただ、展開が向いただけではこの7馬身差は生まれていないと思う。ステイヤーとして将来が楽しみ。次走は宝塚記念。次走には強力な逃げ馬がいる点が最も気がかり。この馬がいい結果を残すためには、しっかりと逃げたうえで4コーナーでは先頭に立っている必要がありそうで、、、ただ、まだ上澄みがありそうなのは良い点かと。

 

2着 ディープボンド

昨年と同じで2着。内容は非常に良かったものの、空馬と大外枠に泣かされた。スタート直後の落馬だったが、序盤はそこまで大きな影響はなかった。しかし、2週目1コーナーの辺りから空馬が内に切り込んできたことも影響して、テーオーロイヤルの外を回される、内から3頭目。この位置関係が最後の直線まで続いてしまった。もしテーオーロイヤルとの枠が逆なら、もし空馬がいなければ、逆転の目はあったかもしれない。仕上がりも本当によく、これでG1取れないのはかわいそう。3コーナーからの追い通しもこの馬のスタミナ力を見せてくれた。長丁場なら能力を発揮できるのはいい点だが、来年から京都に戻って求められる適性が若干異なってくるのは非常に難しい。

 

3着 テーオーロイヤル

この馬は戦前はかなり軽視していました。斤量を背負った経験が少なく、ダイヤモンドSもメンバーレベルとしては少し軽視したい要因の一つだった。実際のレースでは、馬もさることながら菱田Jもとても上手い。空馬がおり難しかったものの、ポジションの意識の高さが垣間見える場面が多々あった。しかし最終的には直線で寄れてしまったりとスタミナが切れてしまった印象。しかしまだ4歳馬なので成長の余地はあり。来年以降の京都の春天ではより切れる脚を要求される展開になりそうで、非常に楽しみな1頭。

 

4着 ヒートオンビート

若干距離は長いかなとも思いつつ、非常に仕上がりはよかった。レースとしては距離不安を抱えているであろう馬らしく後方を選択。道中もなかなか自分から動けるようなポジションも取ること出来なくて、4コーナーではかなり厳しい位置に。しかし、最後の直線では抜けることが出来、上がり2位の足を使った4着。道中勝負できる位置を取りに行けなかった点を考えると距離は長く、2200-2500mならやれる。しかし、ここでの仕上がりは本当によく、次走にフルでパフォーマンスを出せるかというと注意が必要。

 

5着 アイアンバローズ

この馬は内枠が仇になってしまったパターン。この馬は少し気性に問題を抱えている(京都大賞典参照)ため、なかなか自分で踏み込んでいくことが難しい。前走はそれなりのポジションを取れたのだろうが、前半5F63.1のスローレース。今回はタイトルホルダーがしっかりとペースを作ってしまい、取りたかったポジションは自分で踏み込めずにテーオーロイヤルに取られてしまった。道中も引っかからないように運んでいき、3コーナーから追い始めるも、もう勝負は決まってしまっていた。ただ、スタミナにはかなり自信を持っていそうで、自分のペースで運びつつ、スタミナが問われる展開に持ち込めれば。

 

6着 マイネルファンロン

明らかに距離長かった。距離の不安から内を通さざるを得ず、良さが生きなかった。この馬の良さは外枠から揉まれずにレースをした際に発揮される。中距離のレースで展開待ち。買い時はとてもわかりやすい。

 

7着 ロバートソンキー

ちょっと残念な競馬ではあったと思う。距離の対応は微妙なのかもしれないけど、G1にしては受身な競馬であったように感じた。まあこの馬は3勝クラスをまだ使える馬なので、自己条件なら当然見直しで。

 

12着 ディバインフォース

追走が途中で厳しくなってしまったのかなといった印象。G2を勝ったために使いどころは非常に難しい。展開の落ち着きそうな長距離では見直しかと。

 

17着 タガノディアマンテ

空馬に絡まれてしまって非常にかわいそうな展開に。これだけ負けてしまったものの、まあ度外視で。脚の影響もあり、仕上げることも非常に難しいため、かわいそうな結果に。ただ仕上がり次第では重賞クラスでもやれる馬ではある。